FC2ブログ
元会計事務所員。税務・会計関係の『積読本』消化をめざして立ち上げた感想文ブログです。

第68回 交際費総点検!(12) プロ野球球団に支出した広告宣伝費~個別通達はJリーグ球団にも適用できるのか?

虹を掴む
 川淵三郎、講談社、2006年
川淵三郎 虹を掴む (FOOTBALL NIPPON BOOKS)川淵三郎 虹を掴む (FOOTBALL NIPPON BOOKS)
(2006/05/30)
川淵 三郎

商品詳細を見る

[購入動機] 某匿名掲示板でJリーグ発足前の「国税庁との事前相談」の引用があったので
[コメント
] この方のリーダーシップ。頭が下がります。

【参考】
山本守之、「交際費の理論と実務[四訂版]」、税務経理協会、H21
日本プロ野球事件史―1934ー2013 (B・B MOOK 889 スポーツシリーズ NO. 759)」、ベースボール・マガジン社、2013
【今回のブログの目次】
1. プロ野球球団に支出した広告宣伝費~昭29.8.10直法1-147
2. 通達発遺(昭和28年)前後のプロ野球の状況~2リーグ分裂と引き抜き合戦
3. この通達は、Jリーグには適用できるのか?~川淵三郎 「虹を掴む」
4. 感想等




1. プロ野球球団に支出した広告宣伝費~昭29.8.10直法1-147

 山本守之先生の書籍では、プロ野球球団に支出した金銭についての取扱通達(昭29.8.10直法1-147)について取り上げたものがいくつかあります(「交際費の理論と実務[四訂版]」(税務経理協会、H21)、pp238~239、「交際費・使途秘匿金課税の論点―判例・裁決例からみた実務検討 」(中央経済社、H6)、pp139~140)。
 
 どちらも「赤字補填」的な論点ですので、「寄附金」を連想しそうなところですが、その事業性を鑑みて「広告宣伝費」として取り扱われるとためか、「交際費」の文脈で語られております。
 
【引用・一部図表化等】  山本守之著 「交際費の理論と実務」 pp238~239
プロ野球球団に支出した広告宣伝費
 プロ野球球団の親会社は、新聞社、電鉄会社、食品・飲料会社等多様であるが、プロ野球球団の子会社にする目的は、主として親会社の商品を広告宣伝するためであろうと考えられる。また、取扱商品の販売促進のため、子会社球団の主催するゲームの入場券を配布することも行われている。
 このように、親会社が子会社球団を所有する意図やその利用方法からみて、親会社が子会社に対して支出する金銭等については、次のような取扱い(昭28(※引用者注 国税庁HPでは「昭29」).8.10直法1-147)が置かれている。
 
  
(職業野球団に対して支出した広告宣伝費等の取扱いについて)
 映画、新聞、地方鉄道等の事業を営む法人(以下「親会社」という。)が、自己の子会社である職業野球団(以下「球団」という。)に対して支出した広告宣伝費等の取扱を、左記のとおり定めたから、これにより取り扱われたい。
 なお、すでに処理を了した事業年度分についても、この取扱と異なつた処理をしたため、再調査の請求または審査の請求がされているものについても、この取扱により処理することとされたい。
 
親会社が、各事業年度において球団に対して支出した金銭のうち、広告宣伝費の性質を有すると認められる部分の金額
支出事業年度の損金に算入する
親会社が、球団の当該事業年度において生じた欠損金(野球事業から生じた欠損金に限る。以下同じ。)を補てんするため支出した金銭
 
※「球団の当該年度において生じた欠損金」とは、球団が親会社から交付を受けた金銭の額および各事業年度の費用として支出した金額で、税務計算上損金に算入されなかつた金額を益金に算入しないで計算した欠損金をいうものとする
 
球団の当該事業年度において生じた欠損金を限度として、当分のうち特に弊害のない限り、一の「広告宣伝費の性質を有するもの」として取り扱う
 
 
親会社が、各事業年度において球団に対して支出した金銭を、貸付金等として経理をしている場合においても、当該支出金が二に該当することが明らかなものである場合
当該支出事業年度の損金に算入する
親会社が、この通達の実施の日(昭和29年8月10日)前の各事業年度において、球団に対して支出した金銭を貸付金等として経理しているものについて、じ後の各事業年度においてその一部を償却したとき
球団の当該事業年度において生じた欠損金を限度として、当該償却金額を、その償却をした日を含む事業年度の損金に算入する
 
 
 通常であれば、子会社の欠損金を填補するために親会社が支出する金銭は、寄附金又は交際費等の取扱いがなされるのであろうが、子会社球団を親会社が所有する意図が製品又は商品の広告宣伝のためであることを考慮した取扱いである。
 
 プロ野球球団に対する個別通達の形を取っているが、この通達の考え方を幅広く理解し、適正な解釈に基づく税務執行が行われるよう望みたい。
 
 
 他の業界の方から見ると「むむ~」と唸りたくなるような内容ですね。一体、この通達が発遺された頃のプロ野球はどのような状況であったのでしょうか―とても気になります。
 
 
 
 
 
2. 通達発遺(昭和28年)前後のプロ野球の状況~2リーグ分裂と引き抜き合戦

 プロ野球は、戦後すぐに日本野球連盟が再開されましたが、協定や移籍のルールが整備されていなかったこともあり、選手の引き抜き激しかったようです。
 
 この辺りのことが、「日本プロ野球事件史―1934ー2013 (B・B MOOK 889 スポーツシリーズ NO. 759)」(ベースボール・マガジン社、2013年)に触れられています。
日本プロ野球事件史―1934ー2013 (B・B MOOK 889 スポーツシリーズ NO. 759)日本プロ野球事件史―1934ー2013 (B・B MOOK 889 スポーツシリーズ NO. 759)
(2013/01/21)
不明

商品詳細を見る
 
【要約】  「日本プロ野球事件史」 pp10~11
 
・ 国民リーグ誕生、壮絶な引き抜き合戦勃発!(1947年)
 47年に日本野球連盟に対抗する形で国民野球連盟(国民リーグ)が誕生。
 経緯は、創設者の宇高産業・宇高勲が、巨人の藤本選手や中日の明大出身選手らと入団合意し「宇高レッドソックス」として日本野球連盟に申請加入したが、引き抜かれた各球団が猛反発。加盟が拒否されたため宇高、グリーンパーク、唐崎クラウン、大塚アスレチックスの4球団で新連盟を旗揚げした。その後、宇高が親会社への税務調査で危機に陥る。大塚が太陽のエース真田重男、東急の大下弘を引き抜こうとしたため、連盟と対立。協議の末、大塚は金星を買収し連盟入りし、国民リーグは解散した。
 
・ 大量選手離脱!吹き荒れた“赤嶺旋風”(1947~1949年)
 戦争末期、親会社の中部日本新聞からの援助がなくなった名古屋の選手を私財をなげうち世話したのが球団代表の赤嶺昌志だった。しかし戦後、再び球団経営に興味を持った中部日本新聞が赤嶺社長排除に動き、チーム内でも派閥が対立。ベンチ内での殴り合いもあったという。47年オフの赤嶺は対談を余儀なくされ、小鶴誠、野口正明、金山次郎、三村勲、古川清蔵、藤原鉄之助ら主力選手があとを追って退団した。
 
・ これぞ仁義の戦い!別所引き抜き&三原ポカリ事件(1948~1949年)
 1948年に26勝を挙げ南海優勝の立役者となった若きエース・別所昭(毅彦)を巨人が引き抜いた事件。当時は協約も移籍のルールもなかったが「シーズン中から巨人が声をかけてきた」(別所は否定)が問題となった。遺恨試合となった49年4月12日の巨人×南海戦で巨人・三原監督が南海選手の頭をポカリとやったことから乱闘騒ぎとなった。
 
 
 ただ、このような混乱の中にあっても、戦後復興と足並みを揃えるように、プロ野球の観客動員数は増えていくことになります。ここで、GHQの指示で連盟の初代コミッショナーに就任した正力松太郎が、「2リーグ制を実現したい」と発言。その後、混乱を経て、1949年(S24)オフに2リーグ制が実現します。
 
【まとめ・一部改】  「日本プロ野球事件史」  pp12~13
分立か分裂か!? 2リーグ制誕生 ~すさまじい引き抜き合戦
1949(S24)
戦後の荒廃からようやく抜け出しつつあり、経済復興とともにプロ野球人気が急激に盛り上がっていった。
S24.2.23
GHQマッカート少将の指示もあり、8球団の代表があつまり、初代コミッショナー、日本野球連盟名誉総裁に前読売新聞社社長・正力松太郎を指名。
(その後「A級戦犯で公職追放中の正力をコミッショナーにするわけにはいかない」とホイットニー民政局長が反対。名誉総裁のみとなった。)
8球団…巨人、阪神、中日、阪急、南海、大陽、東急、大映
S24.4.15
正力、名誉総裁の就任会見
「まず10球団にし、将来的には12球団とし、大リーグ同様、2リーグ制を実現したい」
 
正力は、まず社会人野球に影響力を持つライバル紙の毎日新聞を口説き、参入を求めた。初めは乗り気でなかったという本田親男社長も販売部を中心とした社内の盛り上がりを見てGOサイン
 
その後、全国各地で手を上げる団体が次々登場した。
近鉄、西日本新聞社、大洋漁業、別府星野組、広島野球倶楽部から新規加入の申出。西日本鉄道も復帰要求(一度脱退)。
 
賛成派…東急、大映
反対派…巨人(正力の公職追放後、距離を置く)、中日、大陽
3球団(阪神、阪急、南海)は日和見を決め込んでいたが、正力の剛腕で白紙委任状を取り、「毎日プラス1」の2球団を新規参入させ10球団にしようとした。
 
ここから巨人と阪神が結託。身内の裏切りに激怒した正力は「だったら一気に2リーグにもっていくだけ」と決意を固めた。
S24.11.26
日本野球連盟解体を決定。
その日のうちに南海、阪急、大映、東急に、3つの新球団(毎日、近鉄、西鉄)を加えた「太平洋野球連盟(パシフィック・リーグ)」結成。
S24.12.15
巨人、中日、松竹(大陽を買収)、大阪(阪神)に3つの新球団(西日本、大洋、広島)を加えた「セントラル野球連盟(セントラル・リーグ)」を結成。
(その後、国鉄が加入して8球団となる)
 
 正力コミッショナーが毎日新聞を口説いたとか、古巣の読売新聞と対立したとか―凄いですね。
 
 ただ2リーグになったのはいいのですが、8球団が一気に15球団になっても、球団所属のプロ野球選手250人が急に増える訳でもありません。ここに、またまたプロ・アマ関係なしの引き合い合戦が激化します。とうとう見るにみかねたGHQ1950年(S25)1月「不正引き抜き一掃の指針」を示します。
 
【まとめ・一部改】  「日本プロ野球事件史」  pp12~13
分立か分裂か!? 2リーグ制誕生 ~すさまじい引き抜き合戦
2リーグ分裂後(S24オフ)
8球団が一気に15まで増え、約250人ほどのプロ野球選手が突然増えるわけでなく、プロ、アマ関係なしのすさまじい引き抜き合戦が起こる。
 
【毎日】 資金的に余裕があったパリーグの毎日が活発に動く
星野組(社会人)から荒巻淳、西本幸雄
阪神から若林忠志兼任監督、別当薫、呉昌征、本堂保次、土井垣武
を一気に獲得。リーグ同士の対立となる。
 
【セリーグ】 大映にいた元中日代表〝引き抜き王〟赤嶺昌志を理事に。パの各球団に大攻勢をかける
 
⇒ 結果的にトレードマネーが高騰し、〝仁義なき戦い〟の様相を呈する。
S25.1.26
見かねたマッカート少将が不正引き抜きの一掃の指針(そのほかにコミッショナーの設置、日本シリーズの開催)を出すが、その後も混乱が続く。
 
 ここで、槍玉にあがっている毎日新聞の「毎日オリオンズ」は、リーグ創設直後、パ・リーグで優勝します。この時の打線は後年「毎日ミサイル打線」として知られています。
 
【引用・一部改】 毎日ミサイル打線(1950年) Wikipediaより
選手
タイトル
前球団
1
河内 卓司
.286
5
53
28
 
大洋漁業
2
呉昌征
.324
7
45
29
 
阪神
3
別当薫
.335
43
105
34
MVP、本塁打王、打点王、ベストナイン
阪神
4
戸倉 勝城
.263
21
96
22
 
大洋漁業
5
土井垣武
.322
15
72
16
ベストナイン
阪神
6
本堂 保次
.306
12
84
13
ベストナイン
阪神
7
西本 幸雄
.254
1
18
13
 
星野組
8
今久留主功
.252
0
7
7
 
星野組
9
荒巻淳
 
 
 
 
 
 
星野組
 ※前球団等は管理人が補完しました。
 
 
 このような状況下でしたので、球団経営そのものは難しかったのではないでしょうか。球団数も増えたり、減ったり安定していませんでした。通達が発遺されたS29は、パ・リーグでは東急から東映に経営が移り、高橋ユニオンズが加入する―そういうタイミングでした。一方、観客動員数は着実に増やしているという状況下で、この通達が発遺されたわけです。まあ政策的な誘導策というか、政治的意図というか―当時の「プロ野球」というかなり特殊な業界での取扱いということであった訳です。
 
日本野球機構オフィシャルサイト 統計データより作成
 
セ・リーグ
パ・リーグ
優勝
球団数
入場者数
1試合
平均
優勝
球団数
入場者数
1試合
平均
1950(S25)
松竹
8
2,462,000
4,452
*毎日
7
1,744,200
4,200
1951(S26)
*読売
7
2,248,000
5,824
南海
7
1,414,600
3,950
1952(S27)
*読売
7
2,901,829
6,909
南海
7
2,284,100
5,668
1953(S28)
*読売
6
3,578,573
9,295
南海
7
3,475,700
8,275
1954(S29)
*中日
6
4,105,108
10,526
西鉄
8
3,490,930
6,234
1955(S30)
*読売
6
4,217,118
10,813
南海
8
3,095,600
5,440
1956(S31)
読売
6
4,486,886
11,505
*西鉄
8
3,050,340
4,950
1957(S32)
読売
6
5,467,900
14,020
*西鉄
7
2,891,700
6,259
1958(S33)
読売
6
5,299,100
13,587
*西鉄
6
3,585,100
9,190
1959(S34)
読売
6
4,769,065
12,228
*南海
6
3,729,916
9,142
1960(S35)
*大洋
6
5,304,159
13,600
毎日
大映
6
2,800,302
6,966
※ セ 2007年に13,770,000人動員
 
 
 
 
3. この通達は、Jリーグ球団には適用できるのか?~川淵三郎 「虹を掴む」

 さて、ここで皆さん、思うところがあると思います。この通達はJリーグにも使えるのか?と―.。
 通達自体は「プロ野球」としか書いておりません。この辺りのことは、実は川淵・元チェアマンの手記に国税庁とやり取りしたとの記述があります。
 
【引用】  川淵三郎 「虹を掴む」(講談社、2006年) pp175~176
 
5章 竜虎相博 球界のドンvsチェアマン―読売グル―プとの暗闘
渡邉さんによって磨かれた理論武装
 
 税金問題にしてもそうだ。渡邉さんはプロ野球のようにチーム名に出資企業の名前を付けることにこだわるあまり、チーム名に出資企業名が付かないと、その企業からクラブへの赤字補填のお金が広告宣伝費として損金扱いされないと主張した。これも全くの誤解。渡邉さんとは逆に、チーム名から企業名をはずすことにこだわっていた私はJリーグを立ち上げる前からこの件について国税庁に相談を持ちかけていた。そしてプロ野球球団への親会社の赤字補填のお金が広告宣伝費として認められているのは、国税庁長官の通達でしかないことを教えてもらっていた。その通達は当時プロ野球チームを所有していた映画会社や鉄道会社からの陳情を受けて昭和29年8月10日ぐらいに出たもので、それが今に生きているということだった。
 
 われわれは、Jリーグではチーム名から出資企業名を外したい、それでも出資企業から受け取るお金を広告宣伝費として認めてほしいとお願いした。すると国税庁は「ユニフォームの胸に企業名でも入れば問題がない」という。が、名古屋グランパスエイトをサポートするトヨタ自動車や鹿島アントラーズをサポートする住友金属は「そんなケチな真似はしたくない。うちは企業メセナ的な発想でやるのだから」という考えだった。それで「胸に企業名を入れないクラブもある」と答えたら、「それならユニフォームのどこかしらに、小さくてもいいから何か出資企業の証になるものを入れてくれれば広告宣伝費として認めましょう」と言ってくれた。それで名古屋や鹿島はリーグ開幕当初、非常に小さなマークをいやいやながらユニフォームの袖に入れていたわけである。「何も入れたくない」というトヨタ自動車や住友金属に「頼むからマークを入れてくれ」とお願いしたのはこちらだったのである。この件に関する渡邉さんのJリーグ批判は、そういう過去の国税庁のやり取り、出資企業とのやり取りを全くご存じなかったのだと思う。
 
 
 やはり事前に相談しているんですね。ここで、ナベツネさんの言っていることも、分からないではないです。通達だけ読んでいると、確かに文言上は、「球団名」ということには触れていません、その運用上、ナベツネさんが正しいのか、川淵さんが正しいのか判断できませんものね(トヨタや住金の意図とは違うのは、まあ置いとくとして…)。これは確かに国税に聞きにいく案件だと思います(今の制度ですと書面照会なんでしょうけどね)。確かに鹿島のユニフォームには、今でも袖に小さく親会社名が入っていますね。

【参考】 国税庁 事前照会に対する文書回答手続き

ナイキ 2013 鹿島アントラーズ ホームレプリカユニフォーム バーシティレッド×オブシディアンナイキ 2013 鹿島アントラーズ ホームレプリカユニフォーム バーシティレッド×オブシディアン
()
NIKE(ナイキ)

商品詳細を見る


 名古屋グランパスは、現在はTOYOTAが胸に入っています(背にはデンソー)。1993年当時は袖に小さく「トヨタマーク」が入っていました。※復刻の1993年ユニフォームでは確認できません。
ルコック 2013 名古屋グランパス ホーム レプリカユニフォーム レッドルコック 2013 名古屋グランパス ホーム レプリカユニフォーム レッド
()
ルコックスポルティフ (le coq sportif)

商品詳細を見る

Jリーグについて 規約・規程集
Jリーグ ユニフォーム要領 第12条[広告の表示]
第12条〔広告の表示〕
(1) ユニフォームに第三者のための広告を表示する場合には、スポンサーの名称および商品名等を、事前に所定の「広告掲出申請書」(別紙2)によりJリーグに届け出なければならない。

(2) 
前項に基づく広告は、第4項に従い、シャツに3か所まで、ショーツに1か所のみ表示する
ことができる。ただし、1か所につき1社に限るものとし、原則としてシーズン途中の変更
は認めない。

(3) 
以下の場合に限り1stユニフォームと2ndユニフォームとで異なる広告を表示することができる。
 ① 100%の資本(親子)関係がある2社の企業名
 ② 同一企業の異なる2商品名
 ③ 企業名とその企業の商品名

(4) 
前項の広告を表示する場所およびサイズは、次のとおりとする。
 ① 前面:選手番号上部または下部に1か所表示できるものとし、サイズは300cm2以下とする。
 ② 背中:選手番号上部または下部に1か所表示できるものとし、サイズは200cm2以下とする
 ③ 左袖:1か所表示できるものとし、サイズは50cm2以下とする
 ④ ショーツ前面左:1か所表示できるものとし、サイズは80cm2以下とする

(5) 
ユニフォームに協会またはJリーグが指定するキャンペーンマークその他の広告以外のも
のを表示する場合にも、原則として前項のサイズによるものとする
  
 一方、この広告宣伝費を受け入れる側のJリーグ球団の財務諸表は、公開情報の「Jクラブ個別経営情報開示資料」で公表されています(2013年5月現在、2010年度まで公表)。

【参考】 Jクラブ個別経営情報開示資料 2010年度
 
 営業収入は①広告料収入、②入場料収入、③Jリーグ配分金、④その他で構成されており、広告料収入がJ1全体平均で44%、J2全体平均で49%、トータルで45%を占めています。おそらく、こちらの項目で受け入れているものと推察されます(とはいえ、球団により構成比は若干異なります)。
 
 全球団(訂正。下記参照)1月決算が多いですね。親会社との連結(連結財務諸表規則第12条 但書き 親会社と子会社の決算日の差異が3カ月を超えない場合には、子会社の正規の決算を基礎として連結決算を行うことができる)や、公益社団法人日本プロサッカーリーグが3月決算だからですかね。

 ただ、それならば12月決算でも良かったはず…まさか1月1日の天皇杯決勝の入場収入を決算に組み込みたかったから?と思ったのは私だけでしょうか…。
 
連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
(決算期の異なる子会社)
第十二条  その事業年度の末日が連結決算日と異なる連結子会社は、連結決算日において、連結財務諸表作成の基礎となる財務諸表を作成するために必要とされる決算を行わなければならない。ただし、当該連結子会社の事業年度の末日と連結決算日との差異が三か月を超えない場合において、当該事業年度に係る財務諸表を基礎として連結財務諸表を作成するときは、この限りでない。
 
  2 前項ただし書の規定により連結財務諸表を作成する場合には、連結子会社の事業年度の末日と連結決算日が異なることから生ずる連結会社相互間の取引に係る会計記録の重要な不一致について、調整をしなければならない。
 
 
 【訂正】 2013/5/20 Jリーグ球団の決算日
 当初全球団が1月決算と記しましたが、誤りです。大変失礼致しました<(_ _)>
12月決算:新潟、京都、神戸、札幌、愛媛
 2月決算:鳥栖
 3月決算:柏、磐田

でした。尚、札幌(北海道フットボールクラブ)は有価証券報告書を提出しています。

【参考】 コンサドーレ札幌HP 決算情報
 
 
4. 感想等

 Jリーグの川淵さんの手記の件は、某巨大匿名掲示板?で「引用」があったので、早速図書館で借りてきました。

  しばらくサッカーとは距離を置いていた時期もあったそうですね(「「51歳の左遷」からすべてがはじまった」(PHP文庫、2009))。望まなくともリーダーになってしまう人っていらっしゃいますよね。川淵さんに関しては、そのような印象をもっています。
 
 ただ税金の話を手記に書いてしまうというのは…そこも憎めないところでもあります(まあ、この記述がなければ、Jリーグと個別通達との関係も分からなかったわけで…)
 
 今回は、税金の話?とはいえないかもしれませんが、何卒、ご容赦ください<(_)>


【訂正】 2013/5/23  通達日付を「28.8.10」→「29.8.10」に訂正しました。山本先生の「交際費の理論と実務」では「28」の記載となっていますが、現在の国税庁HPの記載とあわせて「29」としました(川淵さんの本では「29」)。大変失礼いたしました。
関連記事

テーマ : 会計・税務 / 税理士
ジャンル : ビジネス

2013-05-19 : 交際費 : コメント : 0 : トラックバック : 0
Pagetop
コメントの投稿
非公開コメント

Pagetop
« next  ホーム  prev »
書籍・中古本購入サイト
Pagetop

プロフィール

kiyusama31

Author:kiyusama31
男性/神奈川県/乙女座/AB型

 ご訪問、ありがとうございます。
 税務・会計関係の『積読本』の山を崩したいと、日々研鑽中です。「書評」に至らぬ「感想文」レベルですが、長文(5,000字目途?)の記事を掲載していこうかと思っております。

※H25.9 税理士開業致しました!
飯田真之税理士事務所
http://iida-cpta.com/

応援よろしくお願い致します!


こちらはサイト用拍手です。
励みになります!
web拍手 by FC2

FC2カウンター

PR 中古本購入サイト他

カレンダー

01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
ファイナンス
6位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
経理・会計
4位
アクセスランキングを見る>>

人気ページランキング

ミニ本棚(ブクログHPに飛びます)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR